3Mar

自分をもっと評価して欲しい、と思ったことはありませんか?程度の差はあれ、誰しも一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
普段会社員として組織に属している人も、フリーランスとして1人で戦っている人も、取引先や顧客から、高い評価をしてもらった方が良いですよね。しかし、「人から認められたい」、「評価されたい」、と思っていても、社会人になると人から評価されることが少なくなり、それなりの結果を出さない限り、評価されることが難しくなります。
今回は、評価されない人がしている考え方を3つ紹介しますので、なぜ評価されないのかを理解することで、より評価されるビジネスパーソンを目指しましょう。
なお、本記事における「評価されない人」というのは、できない人や実力がない人、という意味ではなく、優秀で向上心もあるのに何故か評価されない人、を想定しています。実力があるのに評価してもらえないのは、あまりにもったいないことです。
しかし、往々にして実際の社会においては、「自分の実力=評価」という方程式は成り立ちません。自分の実力以上の評価をされることもあれば、その逆もあります。上司に気に入られるように動く、といった小手先のテクニックではなく、より本質に近い、ちゃんと評価されるための戦略を考えていきましょう。
頑張ったら評価される
こんなに頑張っているのになぜ自分のことを評価してくれないのだ、という考え方をしている人は本当に多いです。
この記事を書いている私も、若かりし頃は誰よりも早く会社に来て、誰よりも遅くまで残業していれば、評価されると思っていました。積極的に質問したり、社内行事に参加することがアピールにつながる、とも考えていました。しかし、今では、いかに愚かで未熟だったか、と当時を振り返って感じています。
本来、評価というものは、会社にどれくらい貢献したかで決まるべきです。もちろん、努力したことが報われるのは大変素晴らしいことですが、頑張っていること自体が評価されたり、それを評価してしまう会社では、仕事のための仕事があふれて、結果を出すことよりも周りにアピールすることに一生懸命になる人ばかりが増えてしまうことになります。「会議で発言しない奴は参加するな」といった格言めいたものを耳にすることがあると思いますが、こうした考え方により、若手の点数稼ぎに付き合う時間が幾分か発生していることも多くあります。
会社にもたらした成果によってのみ評価されるということは、一見残酷で厳しいことを言っているように思えますが、実際には非常に公平で合理的な評価方法です。
もちろん、全く努力せずに結果が出ることは稀ですので、努力は必要です。しかし、「頑張っているから認めてほしい」、と考えるのではなく、あくまで成果を出すために頑張ることが大切です。結果を出すためにもプロセスにこだわり、今の頑張りは成果に繋がっているのか、常に問いかけて働くようにしましょう。
誰にも迷惑をかけずに、自分1人でやるのがいい
これは、責任感がある人が陥りがちな考え方です。自立しているようで一見正しいように思えますが、実際には全ての業務を周囲の助けなしに1人で完璧にやり遂げるということは、どんなにハイスペックな人材でも困難です。
仕事をしていれば、わからないことや聞いた方が早いことが必ずあります。自分だけで完結できるようなタスクは、データ集計のような作業を除き、相対的に付加価値が低い仕事、とも言えます。
困ったり、進め方がわからない時に周りの人の力を借りることは決して恥ずかしいことではありません。確かに、自分なりに調べることなく、仮説なしに相手を質問攻めにしたり、分からないことを丸投げする、ということが駄目なのは理解いただけるかと思います。しかし、助けを求めるべき状況で、周囲の力を借りない、というのも同じ位だめなことなのです。
上司の視点から見ても、できないことや分からないことを周囲に伝えずに1人で黙って頑張る人よりも、周りの力を借りて早く実行する人の方を評価するはずです。上司にとっては、人の手を借りたのかどうかといったことよりも、依頼したことが正しく、どれ位の時間で実行されたのか、といったことが気になります。
評価されない人は、誰の手も借りずに仕事がすることが優秀だと思っているかもしれませんが、実は誰かの手を借りることで短縮されるはずだった時間や労力を費やしてしまっていることに気づくことが非常に重要です。
誰かに助けを求めることが苦手であったり、「自分が使えない人間だと思われたくない」、といった場合もあると思いますが、それは心配無用です。自分が疑問に思ったことは、大体他の人も過去に同じように疑問に思ったことがあり、聞いた相手もつまずいてきたことである場合がほとんどです。
また、後輩や部下のサポートをすることは、先輩の上司の役割でもあるため、助けを求められて鬱陶しく思われることはありません。万が一、助けを求めて嫌な顔をされたら、当たった人が悪かった、と諦めましょう。
自分の能力を磨くことは大前提ですが、人を巻き込んで物事を進める力も優れたビジネスパーソンには必須の能力です。先輩や上司をうまく活用する逆マネジメントスキルを身につけることは、あなたの評価をぐんと向上させる鍵となります。
上司が知らぬ間にアウトプットを完成させることで、期待値を超えたい
何かしらのタスクを指示された時に、いきなり完成品を提出することが良いことだと思っている考え方です。
仕事を進めていくうえで、ある程度形になってから初めて報告するのは一見スマートなやり方に見えるかもしれません。しかし、これは大きな勘違いです。なぜなら、知らない間に相手が求めていることと全く違うことをしていて、取り返しがつかないことになる可能性が高いからです。その場合、期待値を超えるどころか、大いにマイナス評価になってしまいます。頼む側からしても、頼んだタスクがどうなっているか把握できないことで、非常に不安になります。
では、別の方法で期待値を超えるには、どうすればよいでしょうか。今回は2つの確認すべきことを紹介します。
まず1つ目は、方向性の確認です。これは、必ず作業に着手する前に行います。例えば、ビジネスシーンでは、上司が「東京から北海道に向かってほしい」、と思っているにも関わらず、何らかのミスにより、部下が「東京から沖縄に向かえばよい」、と思ってしまうようなことが結構あります。これを防ぐために、必ず羽田空港に向かう前に、沖縄に行くために羽田空港に行くのだ、ということを上司に確認・報告するようにしましょう。その時点であれば、沖縄ではなく北海道、という目的地の修正もできますし、仕事全体の大きな遅延は起きにくくなります。
2つ目は、進め方の確認です。進め方の確認をする際は、依頼された仕事が2割できた段階で報告する「二割報告」がおすすめです。二割報告のメリットは、仕事の進め方が間違っていたとしても、早い段階で修正できるため、時間のロスを最小限に抑えることができること、作業の途中で疑問点や気になる点があれば解消できることです。
社会人としてのコミュニケーションは、報告・連絡・相談、いわゆる「ホウレンソウ」が基本です。常に自分の持っているタスクとその状況を定期的に共有しましょう。何も言わずにタスクを完成させようとして、上司から「そういえばこないだ頼んでいたあれ、どうなってる?」なんて聞かれた場合は、かなりまずい、と言えます。先回りして相手に状況を伝えられるようにならなければ、仕事を頼んだ後に進捗を確認しないといけないような手間のかかる使いづらい人、と思われてしまいます。上司に自分が今何をしているのか、何をしようとしているのかを報告して、上司を安心させることも評価を高めるポイントの一つなのです。
まとめ
ここまで、評価されない人の考え方を3つご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。仕事に集中するあまり、このような考え方をしてしまっている人は意外と多いのではないでしょうか。
会社や上司の評価で皆さんの価値が決まるわけではありませんが、間違った考え方をしているせいで評価されないのは、非常にもったいないことです。評価される・されないに関係なく、今回ご紹介した内容を普段の仕事でも役立てていただけますと幸いです。